要約:犬猫へのマイクロチップ装着の義務化に向けた対応についての質疑応答

2022年3月15日 高松市議会にて



質疑:斉藤 修 議員
本年6月に施行される、犬や猫へのマイクロチップ装着の義務化に向けた対応について質問します。

改正動物愛護管理法により、令和4年6月1日より、犬猫等販売業者については、取得した犬・猫への個体識別のためのマイクロチップの装着が義務付けられ、一般の飼主等についても、所有する犬・猫へのマイクロチップの装着の努力義務が課せられます。  また、マイクロチップを装着した者は、飼主情報、識別番号等を環境大臣に登録することが義務付けられます。

法律の施行を前に、環境省は概要をまとめ、普及、啓発に努めています。 マイクロチップを取り付けることで、迷子になった際や災害で離れてしまった際に、飼い主を見つけやすいことや、安易な遺棄の防止が期待できるとしています。

先日、車と衝突して亡くなった迷子の犬は、マイクロチップを装着していたのにスキャンされることなくゴミ扱いで処理されたと警察からの電話で知った飼い主は、憶測で認めて諦めるしかなかったとの連絡を受けました。

改正動物愛護法付帯決議には、政府に対してマイクロチップリーダーの配備の促進、情報の一元管理の徹底が明記されています。 適正な飼育管理が行われるよう促進するものですが、飼い主にとっては、大切な動物が行方不明になった場合も、マイクロチップが装着されていることで発見から返還へと期待できるとの認識からも、改正法への理解は進んでいると思われます。

既に横浜市などでは、動物死体収集業務を業者に委託する場合の仕様書にも、マイクロチップリーダーを使用し、マイクロチップの有無および番号を確認することが明記されており、本市における収集業務においても対応を求めたいところです。

本市が回収した犬猫の死体は、 令和2年度には犬30匹、猫は1,165匹 と、かなりの数に上っており、その約半分は市道上です。 これだけ多くの死体が回収されていることから、ペットをきちんと管理することについて、飼い主への啓蒙啓発が重要と考えます。

併せて、マイクロチップリーダーにより死体の個体識別番号を読み取ることや、保健所が持つ情報との照合によって、探している飼い主に確実にお渡しできることが期待されます。

本市における犬猫の死体回収業務におけるマイクロチップリーダーの使用と、関係局間の連携についてお聞かせください。
また、マイクロチップの装着を含めた、ペットの適性管理について、飼主への啓発を強化する考えについてお示し下さい。





応答:藤田 健 環境局長

犬猫の死体回収業務における、マイクロチップリーダーの使用と、関係局間の連携につきまして、
市道上などで事故等により遺棄された犬猫については、生活環境の保全等を図るため、職員が直接、 回収をしています。 その際、飼育動物と思われる場合は、保健所や飼い主からの情報を元に、首輪や特徴等を確認し、可能な限り飼い主へ引き渡せるよう努めています。
マイクロチップリーダーを使用した確認は、現在行っていませんが、個体識別番号は飼育動物の特定に有効であると存じ、これまでの取り組みに併せて識別番号の確認を行うとともに、飼い主の元へ確実に引き渡せるよう、番号照会や情報共有など、関係する本市保健所との連携をより深めたいと存じます。





   多田 安寛 健康福祉局長

マイクロチップの装着を含めたペットの適正管理のための飼主への啓発強化についての考えですが、
犬は首輪等を確実に装着し、リード等の係留用具を点検する、猫は室内で飼うなど、逃走を防止する対策を徹底することで、事故で亡くなる犬猫や保健所に収容される犬猫の減少につながると存じています。

今回の動物愛護管理法の改正を受け、国の作成するマイクロチップに関するポスター等を活用する他、犬猫の迷子防止対策のチラシを新たに作成し、ペットショップや動物病院等に掲示や配布の協力を依頼するなど、ペットの適正な管理について積極的に啓発していきたいと存じます。